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Google Stadiaから考えるスマートフォンやPCの未来

Google Stadiaから考えるスマートフォンやPCの未来

先月発表された4K 60fpsでChromeさえあればゲームができてしまうGoogle Stadia。

このGoogle Stadiaの性能はPS4などのCS機を有に凌駕しPCでもそこそこの金額を積まないと得られない性能となっています。

ここまでクラウド上で処理できてしまうとゲーム機は必要なくディスプレイと4KやFHDを投影するデバイスとコントローラーさえあればハードウェアにお金をつぎ込む必要もなくハイスペックなゲームができてしまいます。

また、高グラフィックのゲーム機はコンシューマー向けのアプリケーションの中でも最も処理が重いアプリの一つでありそこからサービスを開始できるということは現在のPCやタイトルにもあるスマートフォンでもOSや高性能なハードウェアを必要としないストリーミングによるプラットフォームが主流になる可能性まで秘めています。

今日はGoogle Stadiaやストリーミングによる操作が主流となるための条件など考えていきます。

Google Stadiaの欠点とは?

Google Stadiaの欠点とは?

高性能なハードウェアも必要なく高グラフィックのゲームがプレイできるGoogle Stadiaですが、その仕組みから上記の画像のように状況によっては致命的になってしまう決定が2つほど存在します。

1つ目は遅延によるリアルタイム性が損なわれる可能性。
これはデバイス側で操作した情報をクラウドサーバーに送信し処理をした映像をデバイスで受け取るためハードウェアで処理した映像を映し出すことに比べて仕組みとしてリアルタイム性が損なわれる可能性が高いことを意味します。

2つ目はストリーミングによるデータ量の爆発的な増加です。
デバイス側では行われる処理がクラウドサーバー上で行われた処理を元にした映像をストリーミングで受信し表示するためデータが量が莫大になります。
例えば4K 60fpsのデータでゲームしていた場合プレイ中は常時それだけのデータをストリーミングで受け取ることになりますのでハードウェアで処理し表示することに比べ桁違のデータ通信を行う必要がでてきます。

この2つの仕組み上の問題から通信環境が悪い場合、表示される映像や入力に対しての遅れが実用上のストレスになる可能性が考えられます。

Google Stadiaの優位性は?

欠点とは逆にGoogle Stadiaの最も特筆すべき優位性は個別のハードウェアのスペックやデバイスに依存しないことです。

Chromeさえ立ち上がる環境さえあればあとは高グラフィックのゲームですら楽しむことが可能となります。

Google Stadiaがなぜゲームだったのか?

Google Stadiaがゲーム分野に特化してスタートした理由に現在の通信環境が大きくしていると考えられます。

というのも[Google Stadiaの欠点とは?]で話したように2つのクリティカルな欠点がありますので、ある程度高速かつ大容量の通信ができる固定回線をメインに使うようなアプリケーションである必要性があり、それがゲームであったことが一番大きいように考えることが可能です。

一般的に固定回線は高速かつ容量の制限がなく利用することができるため

なんせ4K 60fpsで高グラフィクゲームを処理が可能なGoogle Stadiaの性能を持ってすれば現在スマートフォンやPCで利用されるアプリケーションの殆どが余裕で動作可能となのでここから責められない大きな要因としてはモバイルデータ通信の貧弱さが原因でしょう。

Google Stadiaの展開と応用について

将来的にはGoogle Stadiaが名称は分かりませんが同様の仕組みで展開され現在のハードウェアやデバイスを駆逐する可能性が高いと考えています。

具体的にはAndroidやWindowsなどハードウェアに依存する仕組みのデバイスや仕組みはモバイルも含めた通信技術やインフラの成熟によって利用できるようになると考えられるからです。

では実際いつGoogle Stadiaが問題なく利用できるサービスになるのかというところですが、モバイルの分野では5Gがアメリカや韓国で既に開始されており高速大容量通信、超低遅延がある程度実現しつつあります。

エリアを気にせず利用できるようになるのは電波帯域的に4Gなど浸透スピードよりかなり遅くなりそうですので4Gとの組み合わせで国内では2023年にはある程度普及期に入る可能性があります。

そのタイミングでGoogleはAndroidから舵をGoogle Stadiaと同様の仕組みに舵を切る可能性が高いように思えます。
スマートフォンの進化も現状黎明期に比べると落ち着いて来ているので次の時代のイノベーションになる要素を大きくもっています。

このような時代になると既にGoogleが開発し販売もしているChrome OSやChromeBookがメインになる時代が来てしまうと思いますね。

2011年5月に発表されたChrome OSですが今から8年も前にここまで考えているとなるとGoogleの凄さが際立ちます。

Google Stadiaとスマートフォンの未来についてまとめ

ざっと書いてきましたが将来的にはスマートフォンもChrome OS化しクラウドサーバーによるストリーミングが主流のプラットフォームに置き換わって行くでしょう。

ここには通信環境や通信料金とライバルが不在という2つほど問題があって通信環境に関しては時間が解決してくれそうですがストリーミング主体のサービスが主流になるには通信料金も無制限かそれに準ずるレベルであることがどうしても必要になります。

無制限だけど毎月数万かかるじゃ誰も使わないだろうし多少安くても数十GB程度で制限がすぐかかるようなプランではストリーミングで全てのアプリケーションを利用するのは厳しいですからね。

この辺は日本を含め世界中の通信キャリアの力にかかっているのでなんとかしてもらいたいところです。

また、ライバルが不在についても大きな問題で現状ゲームをストリーミングで楽しめるサービスを行っている会社はBeta版や実験を含めSONYのPlayStation NowやMicrosoftのProject xCloud、フランスBladeのShadow、NvidiaのGeForce Nowなど複数あるのですが規模感やスペック、将来の展開などを考えるとGoogleと同様の規模で同じサービスをできる事業者が見当たらずビジョンとしてもChrome OSを2011年5月に発表しているようにGoogle並に未来が見えている企業が見当たりませんので一社独占になってしまう可能性があります。

一社独占は最初の内やシェアを取るまでは良いのですが長期に渡るとWindowsが長い間独占していた時代のように技術やサービスの進化が遅くなってしまうことが考えられるのでライバルは必要不可欠だと思います。

最後にGoogle Stadiaによってスマートフォンなどの個体サイズによる制限でスペックに限度があるデバイスがスペックに開放される可能性がある部分に魅力を感じます。

現状スマートフォンは最新のCS機や高性能PCでは大幅に描写能力で劣るためモバイル機で高性能PCと同等以上のグラフィックを楽しめる可能性のあるGoogle Stadiaはゲーマーには非常に魅力的ですよね。